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選ばされている気がした日 ── B to C の世界で、判断の主導権を取り戻す

著者:カオリ隊長

それは、ほんの些細な感覚だった。
説明は丁寧だった。
条件も悪くなかった。
むしろ「お得」だと言われた。

それなのに、
すべてが終わったあと、
心のどこかに小さな引っかかりが残った。

自分で選んだはずなのに、
なぜか「選ばされた気がする」。

騙されたわけではない。
強制されたわけでもない。
断ろうと思えば、断れたはずだ。

それでも、
期限という言葉、
今だけという強調、
親切さに包まれた説明の流れの中で、
判断が少しだけ前に押し出された感覚があった。

本書は、
そうした違和感を
なかったことにしないための一冊です。

無料体験、期間限定、特典、割引。
B to C の世界には、
判断を助けるために用意された
さまざまな仕組みがあります。

それらは多くの場合、
誰かの悪意によるものではありません。
事業を続けるため、
選んでもらうために、
現実的に必要とされてきた構造です。

けれどその仕組みが、
いつの間にか
「判断そのもの」を引き受けてしまうとき、
私たちは
自分で決めた感覚を失います。

本書では、
売る側を断罪することもしません。
消費者に賢さを求めることもしません。
正解の選び方を教える本でもありません。

ただ、
判断がどこで、どのように傾きやすいのか。
その構造を、静かに見つめていきます。

なぜ人は期限に弱いのか。
なぜ「特別」に惹かれてしまうのか。
なぜ非日常の場では断りにくくなるのか。
そして、
なぜあとから違和感だけが残るのか。

それが見えてくると、
「流された自分」を責める必要がなくなります。
同時に、
判断をどこまで委ねるかを
自分で決め直す余白が生まれます。

「今日は決めません」
「一度考えます」
そう言えることは、
慎重すぎる態度ではありません。

それは、
判断の主導権を
自分の手元に戻す行為です。

この本は、
何かを決めさせるための本ではありません。
決める前に、
一度立ち止まるための場所として
書かれています。

読み終えたあと、
あとから振り返ったときに、
「自分で決めた」と言える判断が
少しでも増えていたなら、
それで十分です。

判断は今日も、
あなたの手の中にあります。

ポポッ🐦✨

決めることより先に、立ち止まることもまた判断のひとつかもしれない。


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