無知化からの脱出──フフと立ち止まるための思考

私たちは、
自分で考えているつもりで、
いつの間にか
「考えなくていい状態」に
連れて行かれていることがある。
それは、
誰かに騙されたからでも、
強く洗脳されたからでもない。
むしろ、
心地よさや安心感の中で、
静かに進む。
判断を急がなくていい。
答えを探さなくていい。
評価の高いものに従えばいい。
そうやって、
少しずつ
自分の感覚を使わなくなる。
本書が扱う「無知化」とは、
知識が足りない状態のことではない。
判断の基準を、
自分の外に置き続けることで起きる、
静かな思考の劣化だ。
この本は、
「目を覚ませ」と叫ぶ本ではない。
「戦え」と背中を押す本でもない。
フフ……と立ち止まり、
一度、自分の位置を確かめるための本だ。
なぜ、
評価されているものを
正しいと感じてしまうのか。
なぜ、
肩書きや雰囲気に
安心してしまうのか。
なぜ、
見えやすいものを
価値だと勘違いしてしまうのか。
本書では、
判断の基準が
どこですり替えられていくのかを、
個人の感覚から社会の構造まで、
静かにたどっていく。
答えは用意されていない。
成功の型も示されない。
その代わり、
「戻れる場所」が示される。
自分で測る感覚。
引き受ける判断。
立ち止まる自由。
無知化から完全に脱出する必要はない。
ただ、
飲み込まれきらない距離を取れればいい。
この本は、
そのための
静かな思考の練習だ。
ポポッ🐦✨
わからないまま立ち止まれることが、思考を取り戻すはじまりになる。
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