ある日ふと鏡を見て思った。
「……なんか、顔がしんどいな。」
別に病気でもない。寝不足でもない。
でも、目の奥がヒリヒリして、頬が重くて、笑おうとすると筋肉がピクッと拒否する。
その瞬間に気づいたんや。
あ、わたし、“顔”が疲れてる。
この本は、そんな自分の顔との再会記や。
「顔面疲労」という聞き慣れん言葉をきっかけに、
心と体の奥にたまった疲れを、顔からほぐしていくための一冊になってる。
司会者として長年、人前で笑い続けてきたわたしの顔は、
いつしか“仕事用の表情”に固まってもうてた。
うれしいときも、悲しいときも、まず先に動くのは口角。
心があとから追いつくような生き方を、ずっとしてきたんやと思う。
でも、ある日ふと気づいた。
無理に笑うのをやめたら、体の力が抜けて、
ほんまの意味で“人と向き合える顔”になったって。
この本では、「顔がしんどいって何?」から始まって、
顔と心、自律神経、そして人との関係までを、
できるだけやさしい言葉で書いてる。
「顔の奥にあるもの」を見つけるための旅や。
付録には、すぐできる回復ワークも入れた。
瞼に指を添える、眉間をゆるめる、頬をなでる、あごを脱力する。
どれも道具いらず。
顔に触れながら、自分の中の「おつかれさん」を聞いてあげる時間や。
この本は、美容の本でも、メンタルの専門書でもない。
ただ、がんばりすぎて表情を失くしてもうた人に、
「顔、休ませてもええんやで」と伝えるための一冊。
顔は、いちばん正直で、いちばん繊細な場所。
だからこそ、顔を癒すことは、人生を整えることでもある。
顔が終わってる人へ。
これは、回復の書です。
ポポッ(表情の奥に、小さな光が灯る音)

