旧校舎・研究録

白鳥教授の再生利用工学研究録 第四号『ガム式ゴキブリ捕獲装置』

旧校舎の研究室。

机の上に、大量の丸いガム団子が置かれている。

学生が言う。

「教授……これ何ですか?」

フォッフォッフォッ……

「これはのう……極めて環境に優しい捕獲装置じゃ」

「人間が噛み終えたガムは、まだ粘着力を持っておる」

教授はガム団子を床に置く。

「夜になると、奴らは必ずここを通る」

学生がたずねる。

「奴ら?」

フォッフォッフォッ……

「ゴキブリじゃ」

翌朝。

ガム団子には、見事に捕獲されたゴキブリ。

教授は満足そうに言う。

「フォッフォッフォッ……再生利用工学の勝利じゃ」

学生が言う。

「教授……それ……ちょっと嫌です」

フォッフォッフォッ……

「安心せい。これはまだ試作品じゃ」

学生が続ける。

「教授……それ、市販の掃除ジェルと原理同じでは?」

フォッフォッフォッ……

「先に思いついたのはワシじゃ」