【無意味大学|イナン教授の講義】
第5回 英語が話せなくても人生に困らない論
――必要なのは語学力ではなく“状況処理力”である
諸君。
英語が話せた方が便利なのは事実だ。
だが、話せなくて死んだ人間はひとりもおらん。
そしてここが本質。
社会が求めているのは“語学力”ではなく、“理解に向かう姿勢”である。
今日の講義は、
長年「英語コンプレックス」に苦しめられてきた民を解放するための
イナン教授・救済章である。
1. “英語ができる=賢い人”という時代は終わった
昔は情報の扉が英語だった。
英語を読める人が、世界を読めた。
だが今や、
翻訳ツール・AI・字幕・自動通訳が
ほぼ壁を消し去った。
つまり、
語学力より、情報をどう扱うかの方が価値が高い時代になった。
2. 英語ができなくて困るのは“空港”と“突然話しかけられた時”だけ
この2つさえ乗り越えれば、
人生のほとんどは日本語で完結する。
そして空港は、
英語ができなくても案内板が勝手に導いてくれるように設計されている。
突然話しかけられた場合は、
笑顔+簡単フレーズでだいたい解決する。
困るのは、
“話せないこと”ではなく、
“話せない不安で固まること”。
英語ができない人の多くは、
英語ではなく自意識に負けている。
3. 真に困るのは“相性が悪い言語と戦わされること”
語学が辛いのは、
能力がないからではなく、配線が違うからだ。
- リズムで覚えるタイプ
- 形で覚えるタイプ
- 意味で覚えるタイプ
人によって向く言語が違う。
英語が相性悪ければ苦行になるのは当然。
逆に相性の良い言語をやれば、
“努力してないのに覚えている”現象が起きる。
困っていたのは英語ではなく、
英語を強制される構造や。
4. 英語は“できる人に任せる”という立派な戦略
社会には、
- 英語が好きでたまらん人
- 国際交流が天職の人
- 同時通訳に快感を覚える人
が山ほどいる。
そういう人に任せればいい。
人間は、
向いていない領域で中途半端な努力をするより、
向いている領域で深く貢献した方が、
社会的にも経済的にも得をする。
英語は“必須スキル”ではなく、
“得意な人に仕事を回せる分野”に変わった。
5. 翻訳ツールとAIが“英語のできなさ”をほぼゼロにした
たとえば:
- メール → 翻訳でOK
- 会議 → リアルタイム字幕でOK
- 文章 → 自動変換でOK
つまり現代の英語力は、
「翻訳ツールを適切に使える力」に置き換わっている。
困らないどころか、
英語を捨てても困る場面を見つける方が難しい。
6. 結論:困らない理由は、言語に依存しない力を人は持っているから
語学ができなくても、
人はジェスチャー・表情・指差し・間によって
9割以上の意思疎通が可能である。
- 困ったら笑う
- 通じなくても焦らない
- ゆっくり喋る
- 相手のテンポに合わせてうなずく
これらは全言語に通じる。
むしろ言語より強い“人間力”や。
つまり、
英語ができなくても人生に困らないのは、
言語の外側にあるコミュニケーションが、
思っている以上に万能やから。