事故り詩『防虫剤が、未来まで守ってきた日』

衣替えの季節が来た。

クローゼットに吊るす、防虫剤。
あの、パラゾールかピレゾールか、ようわからんやつ。

中身を取り替えようと思った。

どうせなら、安いのを選びたい。
3個入りの詰め替えを、あれこれ見比べる。

そして、これやな、というやつを選んだ。

ちゃんと考えて選んだ。
ええ買い物したと思った。

数日後、届いた。

箱を開ける。

3個入りが、ふたつ入っていた。

6個。

一瞬、止まる。

頼んだのは、3個やったはずや。

でも、目の前には6個ある。

これは、ミスなのか。
それとも、何かの配慮なのか。

わからないまま、クローゼットに吊るす。

ひとつ、ふたつ、みっつ。

まだある。

来年も、再来年も、守られる気がしてくる。

虫は来ない。
たぶん、来られない。

私は少しだけ安心して、
そして少しだけ笑った。

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