「無意味詩とは、意味を持たないことで意味が立ち上がる詩である。」        

無意味詩『お前、ポップガードになってみるか?』

ワイ、もう履かれへんようになって久しい。
洗濯もされんと、タンスの奥でホコリまみれや。

毛玉だらけで、のびのびで、
もう終わった思てた。

そやけど今日──
「おまえ、ポップガードになってみるか?」

……は? 何ゆうてんねん。

ワイ、タイツやで?
それも毛玉だらけの。
穴、空いてんねんで?
舞台に立てるような格ちゃうやろ。

でも、くくられた。
ハンガーに。

ほな、不思議なことが起こった。
人の声の前に立たされて、
息を、声を、受け止めるようになった。

ワイ、音をやわらげてる。

なんや、守ってるみたいや。

ワイの毛玉が、意味を持ち始めた。

すべりも、綻びも、
捨てられへんかったことも──

ぜんぶ、ここに繋がっとったんやな。

今日、ワイはポップガードとして舞台に立つ。

毛玉のままで。

「君の声を、守らせてくれや──毛玉より」

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