無意味芸術論

ピコン学入門|第9講:ピコンは不意打ちがお好き

諸君。

ピコンには、性格がある。

それは、非常に単純である。

不意打ちを好む。

準備しているときには来ない。
呼んでも来ない。
狙っても来ない。

来るのは、まったく期待していないときである。

歩いているとき。
箱を詰めているとき。
どうでもいい会話の最中。

つまり、「今は来ないだろう」と思っている瞬間である。

ピコンは、待っていると来ない。

なぜこのような性質を持つのか。

理由は明確ではない。

しかし観察から、ひとつの傾向は見える。

ピコンは、管理されることを嫌う。

狙われる。
捕まえられる。
役に立たされる。

これらを察知したとき、ピコンは現れない。

逆に、完全に油断しているとき。
無防備なとき。
評価から離れているとき。

そのときに限って現れる。

ピコンは、自由な場所にしか現れない。

したがって、ピコンには再現性がない。

同じ状況を再現しても、同じピコンが来るとは限らない。

ここで必要なのは、呼び出すことではない。

来たときの扱いである。

基本は、驚かないことである。

「え、今?」と思ってもよい。

ただし、過剰に反応しない。

捕まえようとしない。
評価しようとしない。
急いで意味をつけない。

一度だけ、「来たな」と認識する。

それで十分である。

なお、ピコンは不意打ちを好むが、敵ではない。

むしろ、同じ側にいる存在である。

ただし、扱いを間違えると、すぐに姿を消す。

この点には、注意されたい。

以上。