無意味芸術論

パグ500匹バレエ団・第4演目『ポワントは踏まない』

──反芸術としての足裏──

本作は、バレエに対するバレエである。

「ポワント(トゥシューズ)を履かない」という選択は、
単なる反抗ではない。
それは、足の裏を愛すという哲学的決断である。

すべての出演者が、床と密着しながら舞う(あるいは寝る)ことで、
現代社会に問いかける。

「なぜ立たねばならぬのか」

本作では、足を上げる演出が一切ない。
上げようとしたパグが1匹いたが、
自分の足に驚いて座り込んだ。

振付・演出:マエストロ・ブブノフ

「足は踏みしめるものではなく、感じるものである」
という信条のもと、
今回もするめを片手に稽古を見守った。

実際には、ブブ先生の足が床に貼りついて動けなかったという説もある。

演目構成:

導入:床を見つめる500匹
展開:誰も動かず、ただ呼吸する
終盤:照明が床を照らす(パグの肉球が艶めく)
終幕:誰も立っていない状態でカーテンコール

団長コメント:

「わしら、立ってへんけど、
 ずっとステージの上におるんやで。」

──プルル、肉球を磨きながら

🐾謎の補足:トゥシューズの未配布について

この演目において、出演者全員にトゥシューズが配布されなかった。

理由は「サイズがないから」である。

ブブ先生はこう語る:

「ないなら、ない美学を作ればええんや。
 履かない足に、履いた気持ちを込めて──」

なお、用意された200足は、
なぜかブブ先生の寝床に並べられていたとの噂がある。