事故り詩『スマイル、凍結』

事故現場は、日常にあり。

レジの奥に
「スマイル 0円」
って書いてあった。

なんか、ええな。
人間のあったかさが、
数字で見えるって、ええな。

「スマイル、ください」
言うたら
どんな笑顔が来るんやろ、
って思ってたけど、

順番が近づくにつれて
心がくさってきた。

前の人が、
千円札を
くしゃっと丸めて渡してた。

レジの人、無言で受け取ってた。

その瞬間、
わたしの「スマイルください」は
凍結された。

「袋、いりますか?」
──「いりません」

「お箸は?」
──「いりません」

わたしは今日も、
無言で帰ってきた。

ポケットの中には
からっぽのレシートと
言えなかったスマイルがひとつ。

ポポッ🕊✨(←読了音)
詩が浮いてるんじゃない、世界が沈んでるだけや。

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