事故り詩『蚊、見失う』

事故現場は、日常にあり。

ぷーん

音がした。
確かにした。
しかも、あたしの耳元で。

反射的に手を振り払ってから、
目は天井、手は二の腕、意識は背後へ。

どこや……
あの血吸い妖精。

立ち上がって、回る。
時計回りに一周。
反時計回りにもう一周。

なんや、
操られてんちゃうか、って思うくらい。

おるのは、
蛍光灯に反射する、己の影だけ。

──不在の蚊。
──回る私。
──止まらぬ疑心。

ああ、これはもう事故や。
気づけば、3周目。

ポポッ🕊✨(←読了音)
詩が浮いてるんじゃない、世界が沈んでるだけや。

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