事故り詩『ミルクティーじゃなかった』

事故現場は、日常にあり。

午後、
太陽に負けて、
自販機の前で200円を握りしめる。

【ミルクティー】
選んだ。間違いなく、押した。
「おいしい」って書いてあった。
リニューアルって書いてあった。

──ガコン。

出てきたのは、
「オ・レ」
そう書かれた、茶色い缶。

……いや、誰?
ミルクティー、どこ行った?
ボタン、押し間違えた?
ちがうやろ、あたし信じてたもん。

缶を握りしめて、
しばらく立ち尽くす。
オ・レ、微糖。
冷たい缶が、ちょっと重たい。

飲んだ。
まぁ……まずくは、ない。
でも、なんか、ちゃう。

ちゃうねん。
これちゃうねん。
世界ちゃうねん。

ポポッ🕊✨(←読了音)
詩が浮いてるんじゃない、世界が沈んでるだけや。

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