事故り詩『甘いのに、地獄』

事故現場は、日常にあり。

ちょっとしたことやねん

バッグの中、探しただけやねん

鍵か
イヤホンか
まあ、そんなもんや

手、入れる

……あれ

なんか

ぺたっ

もう一回、触る

ぺたっ

あかんやつや

取り出す

飴の袋

開いてる

しかもな

中身、溶けてる

袋の中で完結してへん

世界に出てきてる

バッグの内側

イヤホン
なんなら、さっき触った全部

甘い

全部、甘い

でもな

これは優しさの甘さちゃう

逃げ場のない甘さや

拭こうとする

広がる

さらに広がる

もうええか

一回、見なかったことにする

でもな

手は知ってる

さっき触ったあの感触を
ずっと覚えてる

甘いのに
地獄

ポポッ🕊✨(←読了音)

詩が浮いてるんじゃない、世界が沈んでるだけや。

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