事故り詩『そこじゃない』

事故現場は、日常にあり。

風呂上がりや

顔、さっぱりしてるし
ここから整えていく時間

化粧水、手に取る

顔に広げる

ぺたぺた

まあ、いつもの流れや

でもな

その一瞬やった

指の角度、ちょっとズレる

小指

そのまま

鼻の穴に

ぶっ刺さる

……なんでやねん

そんなルートある?

顔やで

広いねんで

なんでピンポイントでそこいくねん

しかもな

ちょっとしみる

化粧水やからな

優しいはずやのに
場所間違えたら攻撃になる

一瞬で全部崩れる

さっきまでの“整え時間”が
ただの事故に変わる

手、止まる

顔、固まる

誰も見てへんのに
ちょっと恥ずかしい

ゆっくり指、抜く

何事もなかった顔に戻る

でもな

あの一瞬だけ
ちゃんと人生事故ってる

ポポッ🕊✨(←読了音)

詩が浮いてるんじゃない、世界が沈んでるだけや。

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