事故り詩『開いてましたけど』

事故現場は、日常にあり。

今日はなんかええ感じやった

服も決まってるし
姿勢もええし
ちょっとだけ自信ある日

「今日、雰囲気いいね」

言われた

やっぱりな、って思った

ちゃんと整えた日は
ちゃんと伝わるもんや

そう思ってた

帰り道

ふとガラスに映った自分の背中

……あれ

ちょっと待って

ファスナー

開いてる

しかもな

半開きとかいう
一番あかん状態

全部閉まってへんくせに
全部見えてるわけでもない

想像だけが、いちばん働くやつ

今日一日

あの「ええ感じ」は
どの状態で成立してたんや

褒めてくれたあの人は
どこを見てたんや

優しさか
気づいてなかっただけか

どっちでもええけど

どっちでも、ちょっときつい

そっと閉める

何事もなかったみたいに

でもな

今日の自信は
ちょっとだけ、風通しよかった

ポポッ🕊✨(←読了音)

詩が浮いてるんじゃない、世界が沈んでるだけや。

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