事故現場は、日常にあり。
やっと帰ってきた
今日もそれなりに頑張ったし
ちょっと疲れてるけど
まあ、ええ日やった
鍵を取り出して
ドアを開ける
その瞬間
視界の端に入ってきた
白い紙
ポストの中で
やたら存在感あるやつ
「ご不在連絡票」
いやいやいや
おったって
ついさっきまで、おったって
なんなら今も
めちゃくちゃ近くにおるって
あと一歩やったのに
たぶん、あの時間や
コンビニ行ってた数分か
風呂入ってたタイミングか
ぼーっとしてたあの隙か
ピンポイントで外してくる
世界のタイミング精度、高すぎる
ドアの向こうにいたはずの自分と
ポストの中の紙が
すれ違ってる
しかもな
再配達
今日、もう無理
明日も、時間指定しないと無理
なんなら
もう一回すれ違う未来も見える
手に持ってる鍵が
ちょっとだけ重い
たどり着いたはずの家で
受け取れなかったものの気配だけが残る
あと一歩やったのに
その一歩が
いちばん遠い
ポポッ🕊✨(←読了音)
詩が浮いてるんじゃない、世界が沈んでるだけや。