事故り詩『乾く前に塗り直したい人生だった』

事故現場は、日常にあり。

指先の震えは
昨日のため息か
それとも このムラのせいか

ティント様は無言だった
「乗せるだけ」と言ったくせに
私の眉には乗ってくれなかった

乾ききる前に
気づけていたなら
うっすら残る輪郭も
もう少しマシやったやろか

まばらな色に
光が当たって
ムラがバレる午後三時

このままじゃあかん、
塗り直そうか――
いや、剥がしてしまおうか――
ああでも、もう遅い

乾いてしまったら
やり直せないことが
人生にはようけある

でもな、
ほんまは
乾いてても、
塗り直してもええんやで

きっと誰も
見てへんから

ティントも
わかってへんから

私はもう一度、塗る
今日という眉を
明日のまゆげのために

ポポッ🕊✨(←読了音)
詩が浮いてるんじゃない、世界が沈んでるだけや。

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