事故り詩 『抜け毛ホラー』

事故現場は、日常にあり。

朝、洗面所で
髪とかしてたら、
サラ…っと抜けた

たった数本やのに
なんやこの量感

黒くて、長くて、
なまなましくて、
なんか生き物みたいやんか

排水口のとこに
しゅるん、とひと塊おったときなんか
もはやB級ホラー

あたしの体の一部やのに
急に敵みたいな顔して出てくるやんか

しかも
どこで出たかわからんやつが
シャツの中とかに潜んでることある

──怖いねん

抜け毛、怖いねん
なにより
自分の毛が、
自分を驚かすんがいちばん怖いねん

あたしは抜けた毛とともに
ちょっとずつ老いていくんか
それとも、
ただ季節の変わり目なだけか

…どっちでもええけど、
せめて
「あっ毛ぇ!」って叫ばせんとってほしいわ

ポポッ🕊✨
詩が浮いてるんじゃない、世界が沈んでるだけや。

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