疲れ詩『アポイント無下に変更される』

カレンダーにそっと書いた「14:00」
それを見ながら、
朝からちょっとだけ、背筋を伸ばしてた。

ちゃんと準備もした。
空気も読んだ。
メモもまとめたし、声のトーンも整えた。
「楽しみにしてます!」って自分に言い聞かせてた。

でも──
ピロン、って来た。

「すみません、やっぱり来週にしましょうか」
って。

いや、仕方ないよ。
わかってる。
向こうに悪気がないのも、用事があるのも、状況も。
ぜんぶ、わかってる。

でもな、
その「やっぱり」に、
わたしの今日の“背筋”が、
一気にくしゃってなったんや。

📎「今日は人と話す日」って思ってた
📎「わたしも必要とされてる気がしてた」
📎「この予定が、ちょっとした光やった」

──そんなの、言えへんけどさ。

「了解です!」って
軽く返すしかないよな。

LINEの送信ボタンが、
えらい重く感じたわ。

やっぱり予定って、
「時間」だけやなくて
「心の準備」も、張りついてるんやな。

今日の準備、誰も見てへんかったけど
わたしはわたしに言うわ。

「よくやったで。めっちゃえらい。」って。

スケジュールは空白になったけど、
そのぶん、
ひとつだけ自分を褒めといた。

(了)

関連作品