腕を動かすだけやのに、
空気の方が、先に変わる。
肩を上げず、
肘を急がせず、
指先だけで語ろうともしない。
パグたちは知っている。
腕は、飾りではない。
それは、通ってきたものが
ようやく外に見えはじめる場所。
第五で支え、
プリエで預け、
タンジュで伸ばし、
ルルベで通し、
パッセで集めたものが、
遅れて、
そっと腕にあらわれる。
ブブノフ先生が、するめを静かに置く。
「ええか、
ポールドブラは“きれいな手”やない。
中を通ったもんが、外ににじむだけや」
500匹の腕が、
一斉に、まだ名前のないものを運びはじめる。
つかまない。
押しつけない。
ただ、差し出す。
その円さ、その遅さ、その余白。
そこに、踊りの品が宿る。
それがポールドブラ。
それが、身体の沈黙が
やっと見える形になる瞬間や。
ポポッ🐦✨