ポポ寓話『ポ子様と春のポポ遊会』

それにしても、いいお天気と、悪いお天気って変でございますわね。

晴れはいいお天気。
雨は悪いお天気。

変でございますわね。

ダムが干上がっているときも、雨は悪いのかしら。

「ほんと、ほんと」

どこからともなく声がして、
気づけば、集まっていた。

今日はいいお天気で。
ポポポポポポポポ。

だから、集まることになったらしい。

誰でも参加してよいことになっているらしいが、
誰が決めたのかは分からない。

中央には、小さな皿が置かれている。
中には、丸くて光るものがひとつ。

ポ子様が、いた。

最初からいたのか、今来たのかは分からない。
ただ、見ている。

「おまかせで」

おまかせください。
人間、決めるのは重いものです。

今日のお菓子は、ご当地ポップコーンをご用意しました。
帝国カフェお馴染みの、喫茶ポポのマグネシウムポップコーンでございます。

誰かがそっと、ポップコーンを口に入れたまま、天に向かって口を開ける。

雨が、まっすぐ落ちてくる。

ポップコーンが水を含んで膨らむ。
ポップコーン独特のキュッ(静音) 🎡という音が、しなくなった。

そのことに、気づいた者もいれば、気づかなかった者もいる。

何を受け取ったのかは、それぞれ違った。

帰り道だけが、少しだけ変わっていた。

雨が降っていた。
それが、いいお天気かどうかは、誰も言わなかった。

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