スナック哲学部|カキタネ仙人講話録④「ピーだけ摘むな」問題をどう解決するか〜選ばれる/残されるという心理学〜

袋を開けた瞬間や。

まず、ピーが狙われる。

指が、迷いなくピーナッツをつまみにいく。

あの一瞬の判断。
あれはもう、無意識や。

人は、やわらかさを先に求める。

安心できるもの。
すぐに受け入れられるもの。

ピーは、そこにあるだけで“選ばれる側”や。

せやけどな、気づいたときには──
柿の種ばっかり、残ってる。

皿の上に、取り残されたように並ぶ、あの尖りたち。

…これ、人生にもあるやろ。

「ええ人」ばっかり先に消えて、
主張の強いやつだけ残る場面。

「なんでやねん」って思うけど、
これ、ちゃんと理由あるねん。

選ばれることと、残ることは、別や。

ピーは選ばれる。
でも、残らへん。

柿は残る。
でも、最初には選ばれへん。

どっちがええか、なんて話やない。

ただ、役割が違うだけや。

カキタネ仙人は言うた。

「先に選ばれる者は、早く消える。
最後まで残る者は、場を支える。」

「どちらも、袋には必要なのじゃ。」

ちゃんと混ぜていけ。

…なるほどな。

ほな、どうしたらええ?

ピーばっかり摘まれへんようにする方法?

そんなもん、簡単や。

混ぜとけ。

ちゃんと、混ぜとけ。

ピーと柿が、偏らんように。
どっちも、ちゃんと口に入るように。

人生も一緒や。

やさしさだけ先に使い切るな。
尖りだけ残して終わるな。

自分の中で、ちゃんと混ぜていけ。

ピーだけ摘まれへんようにするんやなくて、
ピーも柿も、一緒に味わわれる状態を作るんや。

それが、ほんまの「旨味」や。

…せやけどな。

最後にちょっとだけ、
皿の上に残った柿の種を見て、思うんや。

「お前らも、なかなかやるやんけ」って。

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