ポポ昔話 リボ払いの鬼

昔々あるところに、 やたらお金の流れに詳しいおばあさんと、 「ピッで買える時代」に感動しているおじいさんがおりました——。

おばあさんは、 クレジットカードの還元率や、 銀行の金利、 ポイントの期限にまで目を光らせておりました。

「ポイントは、企業との攻防や☺️」

そう言いながら、 今日も複数のアプリを見比べ、 最適な支払い方法を探していたのです。

一方おじいさんは、 キャッシュレス決済にすっかり感動しておりました。

「すごいのう。
金がなくても買えるんやな☺️」

その恐ろしい勘違いに、 おばあさんはまだ気づいておりませんでした——。

ある日のこと。

おじいさんは、 得意げな顔でスマホを見せてきました。

「おばあさん、見てみい☺️
“リボ”にすると、支払いが減るんやと☺️」

おばあさんは、 静かに天を仰ぎました——。

遠くでは、 クレジット会社の笛が鳴っておりました。

「減ったように見えるだけなんよ……」

おばあさんは、 囲炉裏の火ではなく、 “金利”について語り始めたのです——。

しかしおじいさんは、 まだ理解しておりませんでした。

“あとからまとめて来る” という概念を——。

その夜。

おじいさんは、 バラの花束を百本抱えて帰ってきました。

「どうしたんやそれ!?」

と驚くおばあさんに、 おじいさんは少し照れながら言いました。

「ほら……ピッで買えるから☺️」

おばあさんは、 静かに頭を抱えました。

その後おばあさんは、 おじいさんのスマホから、 リボ払いの設定画面を静かに消したと伝えられております——。

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