疲れ詩『ユンケルと目が合った日』

コンビニに入っただけやった。
ほんまはおにぎり1個とお茶だけのつもりやった。

でもな、
レジ前のあの小さな棚で、
そいつは立っとったんや。

🌟金色のラベル。
🌟小さな瓶。
🌟「高いけど、効く」っていう謎の信頼。
──そう、ユンケル。

視線、合うた。
目が、合うたんや……

「……疲れてるやろ?」
って言われた気がした。

「買ってくれてもええで」
「いや、別に無理せんでもええけどな」
「でも見逃したら、今日しんどいままやで?」

──なぁにその、
無言の説得力、何!?!?!?!?

わたし、
財布の中の小銭を数えて、
3秒だけ躊躇してから、レジに持ってった。

店員さん、
「袋いりますか?」のトーンが
なんかちょっとだけ優しかった。

外に出て、
歩道のすみに寄って、
封を開けた。

ラベルには小さい字で「滋養強壮」って書いてあるけど、
このときのわたしには
「気にしてくれるやつ、おった」って書いてるように見えた。

飲み干したあと、
喉がじわっと熱くなった。
身体もやけど、
心がちょっとだけ、マシになった気がした。

わかってるで?
気休めやってことは。

でも今日は、
気を休められたことが、いちばん大事やったんや。

(了)

関連作品