疲れ詩『ティッシュを1ランク上のやつにしてしまった夜』

何があったわけでもない。
ただ、
いろんな「ちょっとずつ」が重なって、
しんどい夜やった。

スーパーの棚の前、
いつもなら手が伸びるのは
5箱入りの白いやつ。
鼻に優しいかどうかは、気にせぇへん。

でもこの日は、
なんかこう……
“しんどさに見合った柔らかさ”が欲しかってん。

ちょっとツルツルしたパッケージ。
「保湿」「しっとり」「贅沢仕上げ」
──普段なら、スルーしてるやつ。

でも今日は……
カゴに入れてもうてた。

帰って、箱開けて、
鼻かんだ瞬間、
涙出た。

🩸鼻血やない。
💧心の中から出たやつ。

「……あ、これくらいしてもええんや……」
「こんな日も、あってもええんや……」

自分に向かって、
はじめて許可を出した気がした。

“やさしいティッシュで鼻かんだだけ”
──その事実が、
わたしをちょっとだけ人間に戻してくれたんや。

たぶん明日からはまた、
いつもの5箱に戻ると思う。
でも今夜だけは、
この1枚で、救われてええやんな?

(了)

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