簿記詩 第五篇「ポン酢とマイクスタンド」

夕飯の鍋が湯気を上げるころ、
スタジオの片隅では、
マイクスタンドが黙って立っている。

どちらも支える仕事や。
ポン酢は味を、
スタンドは声を。

同じように、
主役のそばで光らずに働く。

私はふと思う。
この鉄の棒に経費はつくけど、
ポン酢にはつかへんな。

けれどどっちも私を支えてくれてる。
帳簿には載らんけど、
心の仕訳には、ちゃんと並んでるんや。

今日の減価償却は、
あたたかい匂いと、少しの笑い。

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