簿記詩 第六篇「支払いは感謝でお願いします」

今日も声を使って働いた。
マイクの前で、言葉を差し出す。
終われば拍手と、静かな余韻。

誰もレジを叩かへんけど、
ちゃんと取引は成立している。

「おつかれさま」
「また頼むわ」
その一言が、心の入金。

だから私は言う。
請求書を送る前に、まず感謝を。
支払い方法は現金でも振込でもなく、
“ありがとう”の一点払いでお願いします。

通帳の残高は減っても、
感謝の口座はマイナスにならん。

帳簿には書けんけど、
あの瞬間の温度が、確かに利益や。

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