簿記詩 第十篇「資産とは、まだ壊れない気持ち」

壊れかけのマイク、
擦れた台本、
削れたペン先。

全部、もう古い。
でもまだ使える。
いや、使いたい。

簿記ではこう呼ぶ。
──資産。

一年経っても、なくならんもの。
けれど本当の資産は、
物やなくて「気持ち」やと思う。

何度しくじっても、
また声を出してみようと思える。
その気持ちは、減価しない。

修理不能の心でさえ、
明日もう一度鳴らすなら、
まだ壊れてへん証拠や。

資産とは、
壊れずに残る希望のこと。

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