スン民エッセイ第3記録『キュートなずる賢さ』

スン民という生き物には、少しだけ特徴がある。

それは「キュートなずる賢さ」である。

ずる賢いという言葉には、あまりよい印象がない。

しかしスン民のそれは、少し意味が違う。

人を出し抜くわけでもなく、
人を利用するわけでもない。

ただ、無駄な戦いに参加しない。

世の中には、
無駄に巻き込まれることが多い。

頼まれごと。
説教。
人間関係のもつれ。
正義の議論。

すべてに真面目に付き合っていると、人生はとても忙しくなる。

スン民は、それを少し遠くから見ている。

必要なときは動く。
しかし必要のないときは、静かに距離を取る。

争わない。
でも巻き込まれない。

その姿は、ときどき少しだけずる賢く見える。

しかしそこには、ちょっとした可愛げがある。

なぜならスン民は、ドヤ顔でそれをやらないからである。

ただ静かに、

スン……

としているだけである。

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